2018年11月17日。
『境界カメラ』公式スペシャル★ナリモトD失踪事件〜遂にナリモト登場回。
結論から言ってしまうと、公式放送自体は非常に面白かった。
失踪したディレクターのナリモトの登場を巡り、色んな登場人物が入り交じって巻き起こされるイベント感がとてつもなく楽しすぎる。
しかも、これまで「ナリモトD失踪事件」の本筋を追っていた『境界カメラ』のリスナーからしてみたら、「ええ、なんでこの人が来るの?」とちょっと驚くような展開があり、物語が展開していく様は、『ほんとうに映った!監死カメラ』シリーズのテイストまで感じられて愉快になる。
ま、あれだ。
間延びしたぐだぐだ感というのも、それもそれで味じゃないか……。
ただこんな風にオレが──オレだけではなく『境界カメラ』の大方のリスナーたちが──面白いと肯定的に思えるのは、すでに『境界カメラ』の「ナリモトD失踪事件」が好きだから。
もともと面白いと知っているし、心霊ディレクター寺内康太郎が作るものに興味があるから。
最初から面白いと知っているから、面白いと思える。
当たり前の話だ。
だけれども、一方で「ナリモトD失踪事件」について、まだ知らない、はじめて観る人たちはどう思っただろうか……?
多くの初見の人たちからしてみたら、不評であったと言わざるを得ない。
面白い面白くない以前に、よくわからない、というのが実際のところだろう。
初見について、公式放送を観た『境界カメラ』会員リスナーたちはツイッターでこう呟いている。
どうでもいい話だけど私は勝手に今回の放送を1年前のリベンジだと思いこんでいたし公式でやる理由も会員を増やすためだとこれもまた思いこんでいたので初見放置はただ悲しかった…放置するなら会員の方を放置して欲しかったな内輪で盛り上がってても仕方ないし
— みり (@wab1sabi) 2018年11月17日
1年前にダメ判定した人全員手のひら返しさせたるわ!!!!くらいの気持ちでいたんだけど私が熱すぎただけだった
— みり (@wab1sabi) 2018年11月17日
公式が数々のチャンスを無駄にしてオタクは疲弊しているのにめちゃめちゃ良い作品ゆえ離れることが出来ない限界ジャンルにいるから必死になってしまう
— みり (@wab1sabi) 2018年11月17日
内容が本当に良いだけにチャンスをまた逃してしまったのかという悔しさ、残念な気持ちが拭えません。会員のことは一旦置いといて、これでもかというくらい丁寧な説明がある放送内容であってほしかったですね。
唐突な長文を送り付けてしまい申し訳ありませんでした、失礼します。— 毛糸?? (@kate_wool_lana) 2018年11月18日
しかし今回のは公式放送でありたくさんの初見の方が見に来ます。今までの公式でのことを思うと、今回こそはたくさんの方に境界カメラの良さを知ってほしい!会員を増やしてもっと盛り上げたいと意気込むことはごく自然ですし正しいと思います。
— 毛糸?? (@kate_wool_lana) 2018年11月18日
境界カメラ公式放送にて何かこう、もう少しコメントを誘導できなかったか個人的な反省中。そっち側は私の戦いだって決意はあったんだけど。
でもできなくて、そりゃそうだろって納得してる自分が悔しくて堪らない。
境界カメラも「俺ら」も、どこにも負けないって私は本気で思っている節があるのだ。— むじな!あなぐま!まみ! (@cd_hedorah) 2018年11月17日
公式は色々な人が来るので、どうしたって仕方がない部分はありますよ。
もっともっと沢山の人達とこの事件を追いかけたいですよね。こんな面白いコンテンツは映画館やレンタルビデオじゃ出会えないのにね。— まっしー (@Masshysth) 2018年11月17日
そうなんですよねー!ここ数日、興味が湧いてチャンネルページ開くまでいったのにやっぱり会員の壁が高くて、って人と話す機会があって余計にそんなことを考えてしまったのでしょう(^-^;)後押ししてあげれたらよかったなーと(笑)
— むじな!あなぐま!まみ! (@cd_hedorah) 2018年11月17日
#境界カメラ(#ナリモトD失踪事件)の公式放送
沢山の人に見てもらえた事が嬉しい、皆と続きを見て行きたい。
テラコーを信じよう、きっと期待を裏切らない展開が待っている。
そして、私は検証をしたので放送で目立ったが会員歴は浅い、ずっと境界を支えてきた人達にこそ感謝を伝えたい。ありがとう。— まっしー (@Masshysth) 2018年11月17日
境界カメラ公式放送面白かった!
VTRは最初にまとめて流した方が初見さんにもわかり易かったかなぁというのはありましたが。
全体としては盛り上がっていたし、初見さんにも、面白そうな事をやっているというのは伝わったはず!
まさかのナリママ参戦には度肝をぬかれました(笑)#境界カメラ— メタ壱 (@slo_ichi) 2018年11月17日
フェイクかフェイクじゃないかなんて、そんな次元じゃないんだよ。今までの心霊ドキュメンタリーように結果こうでしたと与えられる、そこを越えて、境界カメラでは一緒に検証し物語の行方を探れる。それもリアルタイムで。それがどんなに興奮するか。この波に乗ってる楽しさを、分かち合おう! https://t.co/gkZyOzsphO
— まみサンダル (@hellomaminei77) 2018年11月17日
他にも多くのリスナーが『境界カメラ』公式配信について語っている。
繰り返しになるが、公式放送について、リスナーたちはみんな面白いと思っているのだ。
だけど、内輪受けになってしまっているのではないか。
初見にとってみたら、よくわからない内容じゃないか。
もっと多くの人に観てもらいたい作品なのに、なんで初見にわかりやすい構成にしなかったんだ。
要するに、『境界カメラ』会員である自分たちにとって面白いものを寄越してくれ、というよりも、とにかくこの素晴らしいコンテンツを広めるよう、新規の会員獲得の方に力を入れてもらいたい、という思いの方が強い。
そうなのだ。
『境界カメラ』の大抵のリスナーは、限界集落みたいな小さなコミュニティのなかで、わかる人だけがわかればいい、というある種の選民思想を持って常連面し、新規の人なんて入ってこなくていいなんてことを微塵も思ってはいない。
むしろその逆で、自分たちが思っている楽しいという感情を、もっと多くの人と分かち合いたい。
寺内康太郎と「ナリモトD失踪事件」を世に広めたいのだ。
オレも含めリスナーたちは、これまで事件を追う過程において、寺内の人となりを見ている。
メタ的な話になってしまうが、寺内康太郎という監督は、サービス精神の塊みたいな人だから、これまで「ナリモトD失踪事件」を一緒に追いかけてくれた人にも楽しんでもらい、同時に初見の人にも興味を持ってもらえるものを提供しよう、と考えていたに違いない。
そんな寺内の考えは、大方のリスナーもわかっているのだ。
だが、既存と新規の2羽のうさぎを同時に追いかけるのは難しい。
それゆえ、今回の公式配信では、12月末までのラストスパート(2018年12月16日時点では、あと一ヶ月程度延長され、2019年1月まで)に向けて、すでに面白いと思っている『境界カメラ』の会員のことは脇に置いておいて、これから会員になるかもしれない初見に対して、全力フォローしてもらいたい、という声も多く見受けられた。
残念ながらそれは叶わなかった。
だからこそ、作り手側に対して、楽しかったという意見と同様に、初見に対してもっと良いアプローチ方法があったのではないかと厳しい意見も出たのだ。
公式配信の反省会を開き、今後に向けてしっかりと反省すべき点は反省した後、寺内はツイッターでこう発言している。
#ナリモトD失踪事件 で「ガチ勢」と呼ばれた皆さま。どうぞそのまま誇りを持ってガチ勢を突き進んで下さい。事件はこれからもっともっと面白くなります。そして #境界カメラ 全リスナーの方々に絶対損はさせません。 pic.twitter.com/RMBuDB6Q0Y
— 寺内康太郎 (@terakoh_tera) 2018年11月20日
もちろん、寺内康太郎を信じている『境界カメラ』のリスナーたちにより面白いものを提供するべく、自分にプレッシャーをかけるために「もっと面白くなる」と宣言したのだ。
そして『境界カメラ』の動画アーカイブ内にある「ナリモトD失踪事件」のダイジェストを会員以外にも公開した。
もしダイジェストを観て、少しでも興味を持った人がいたら、是非、ニコニコ動画『境界カメラ』チャンネルに入会してもらいたい。
寺内の言うとおり、損はないはずだ。
公式放送では少しよろけてしまったが、寺内康太郎もリスナーたちも全力疾走する足を止めることなく、ただひたすらに走って行く。
「ナリモトD失踪事件」の真相を求めるために。
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