『ほんとにあった!呪いのビデオ』構成・演出の福田陽平が監督を務めた映画『アイズ』(主演:伊藤万理華)。
映画『アイズ』のニコニコ生放送での公式配信が行われた。
2018年9月20日のことである。
その公式配信にあわせて、ニコニコ動画のモノガタリチャンネルで裏実況が放送された。
「福田監督/出演者等が映画「アイズ」を生実況 コメントでQ&A」だ。
福田陽平宅で生放送されたその裏実況であったが、映画『アイズ』のキャストやスタッフ以外にも『アイズ』とは直接は関係ないが、福田と親交のある映画監督たちも呼ばれた。
寺内康太郎もそのひとりだ。
寺内は自身の作品『金沢シャッターガール』のカメラマンとして福田を起用するなど、互いに信頼関係があった。
福田宅での裏実況に呼ばれた映画『アイズ』と直接関係のない映画監督は、寺内の他、夏目大一朗や岩澤宏樹がいる。
映画監督鈴木太一もいたが、鈴木自身は映画『アイズ』に友情出演している。
寺内康太郎と夏目大一朗との関係については、下記の記事に書いた。
暇があれば参照してもらいたい。
夏目は『モノガタリ』チャンネルの裏実況とは別に、自身のチャンネル『ビッグサマー』チャンネルの配信を行っていた。
「ニコ生ホラー「映画「アイズ」」福田監督応援スペシャル!まりっか最高じゃん放送」である。
夏目の『ビッグサマーチャンネル』およびコミュニティ放送での配信は、福田の映画『アイズ』の裏実況や応援とはまったく関係なく、その場にいる人たちと雑談をするというスタイルだった。
そして、今回の騒動──ここでは便宜上、寺内康太郎『アイズ』酩酊事件と呼ぶ。
これは『ビッグサマー』と『モノガタリ』ふたつのチャンネルを股にかけて巻き起こされた。
これらの配信でいったいなにか起きたのか。
寺内康太郎がなにをしていたのか。
ある理由があり、オレは一度見た配信であったが、再度見直しメモを取っていた。
以下、そのメモを公開しよう。
ただ当時書いたものから誤字脱字の修正や注釈など、一部修正を加えている。
※特にイタリックは今回追加した部分。
あくまでも客観ではなく、オレの主観で書かれたメモ書きなので、すべてが事実とは限らない。
ノークレーム・ノーリターンで。
これは、寺内が福田宅を訪れた2018年9月20日午後9時から配信が終了した翌日21日午前4時頃までの約7時間におよぶ記録である。
午後9時頃、寺内さんが来場し、秋山さん(秋山依里/『仮面ライダー響鬼』でデビューした女優)とマリみて話(秋山は寺内が監督した映画『マリア様がみている』に出演した)。
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夏目さん来場、リビングのテーブルにいたが、しばらくのち、夏目さんとツーショット配信(『ビッグサマー』配信のこと)。
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ビッグサマー配信は、場所を隣室に移し、寺内さん、夏目さん、岩澤(岩澤宏樹)さん、鈴木(鈴木太一)さん4人の監督たちで酒を重ねつつトーク(当初、モノガタリの裏実況と夏目配信は近くで行われていたが、夏目配信がうるさいので隣室に追いやられる)。
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3回目の映画『アイズ』放送中(公式放送は夕方から繰り返し行われていた)だが、4人の監督たちは、モノガタリとビッグサマーの派閥争い(岩澤がモノガタリ派といったような話)、エチュード(もしもこの監督4人が『アイズ』の出演者だったら、といった設定で即興劇を行った。アイズとはまったく関係ない内容)などの話題で話し続ける。※ニコニコ動画『ビッグサマー』チャンネル会員限定動画
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岩澤さん抜けて、3人でトーク。
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寺内さんが夏目さんに対して「ビー玉の目をしている」と発言(『ビッグサマー』における史上最大の名言が登場)。
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寺内さん、下ネタメインで話をし続ける。
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寺内さん、歌を歌ったり、鈴木さんがきて楽しいと酒を飲み続ける(キンミヤ焼酎を常温ストレートで飲み続けたりと、酒のペースが異常に速かった)。
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寺内さん、冗談っぽく監督業引退するかもしれない、大阪に帰って実家でビッグサマーを観るみたいな話を夏目さんにする。
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この流れで自分たちの名前が呼ばれた(寺内が「オレの友達は、やっちさん、ごろーさん……」みたいな感じで『ビッグサマー』チャンネルのリスナーの名前を挙げていた)。
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寺内さん、●●で嫌な思いをしたとの発言(一応、伏せておく)。
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このあたりでアイズ 終了(映画『アイズ』公式配信が終わった)。
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寺内さん、福田宅にあった写真集を広げ、配信に映そうとして止められる。
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夏目さんが「こんなはっちゃけた寺内さん、見たことない」との発言。
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寺内さん、「境界カメラにはもう出ない」発言。
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公式配信が終了したので『アイズ』の俳優陣、スタッフが徐々に帰る。
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寺内さん、呂律回らなくなる。
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寺内さん、外に出る。
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夏目さんも外に出て、外配信する。
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寺内さん、アイズについて聞かれるも「興味ない。普通の映画」発言(この発言は福田を批判しているのではない。カメラマンとして絶大な信頼を置いている福田が監督としても大成してもらいたいという寺内の気持ちの表れである)。
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寺内さん、ディレクター業を辞めようと思った発言。
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寺内さん、奥様と一年間別居していると発言。
奥さん応援してくださいとのこと。
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寺内さん、タバコを吸う。
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寺内さん、年を取ってから友達になるのは難しいと発言。
このあたりで自分たちをはじめ、ビッグサマーのリスナーはみんな友達だという。
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寺内さん、鈴木さんの腹をまさぐり出す。
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寺内さん「境界カメラを引退する」「僕はニコ生ホラーのことを考えて生きている」と発言。
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寺内さん、鈴木さんの腹を舐める。
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寺内さん、「福田を殺そうぜ」との言葉でビッグサマー配信終了(この発言の真意は、愛情の裏返しである)。※ニコニコ動画『ビッグサマー』チャンネル会員限定動画
※夏目は午前12時には家に帰る予定だったが、結局、寺内を置いて帰ることができなかったのか、福田宅に残ることになった。
※ここから夏目コミュニティ放送。ちょっと端折っている。
アイズの話をしている福田さんと鈴木さんの近く(同じリビングのテーブル)で寺内さん、夏目さん、岩澤さん、木村(ニコニコ動画ホラーチャンネル最大手『モノガタリ』チャンネル主催。キムと呼ばれている)さんと境界カメラについて話をしている。
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27時間、寺内さんだけしかスケジュールが空いていなかった?との理由で境界カメラが参加しなかった(2018年8月25日−翌日8月26日に配信された「【心霊スポット凸】27時間ホラーチャンネル集結SP」のこと。当初『境界カメラ』チャンネルが参加する予定だったが、急遽キャンセルになった。その代わり当時、有料チャンネルになったばかりの夏目大一朗の『ビッグサマー』チャンネルが参加することになった)。
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木村さんも27時間の境界カメラ不参加には納得していない(木村としては、それぞれのチャンネル会員数を増やすための趣旨もあったのに、差し出した手を握らない『境界カメラ』運営に対して不満を持っていた)。
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木村さんが、境界カメラを立ち上げる時も協力したのに、寺内さんたちがクビになった。最初に裏切ったのは境界カメラだ、といった話を寺内さんにする。
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寺内さん、岩澤さんの身体を触る。
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トークが続く中、寺内さんの手がグラスにあたり、グラスが割れる。
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近くにあった福田さんのMacに飲み物がかかる。
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夏目さん、岩澤さんが急いでテッシュで拭く。特に夏目さんが必死に拭く(他の監督たちは酒を飲んでいたが、夏目は一切酒を飲んでいない)。
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福田さん、「ほん呪の編集前のデータが消えたらとんでもないことになる」発言(この当時編集していた『ほんとにあった!呪いのビデオ』79は予定どおり無事に発売された。データは飛ばなかったようだが、キーボードは壊れた模様)。![]()
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画面外でグラスが割れる音がする。叫び声(酩酊状態の寺内はグラスが割れていることやMacに飲み物がかかったことすら気付いていなかった)。
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寺内さん、またもや福田宅にあった写真集の中身を配信で見せようとする。
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またもやエチュードをはじめる。
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寺内さん、ビッグサマーが大好きだと、何度も何度も繰り返す。
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寺内さん、「オレのファンは、ごろー、やっち……」と言う。三回目の友達発言。
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寺内さん、「木村さんが境界カメラが大嫌いなんですよ」と嬉しそうに言う。
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寺内さん、境界カメラの話。
ぬるいホラーが嫌い。
犬連れて心霊スポットつれていくのは嫌だ。
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寺内さん、境界カメラにいる理由はない、と言う。
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寺内さん、夏目さんに対して「自分にないものを夏目さんが持っている」と発言。
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寺内さん、ビッグサマーについて、「夏目さんには配信で15万は稼いでもらいたい」とのこと(金額はともかく、毎日配信を行っているのだから、それだけでも最低限の暮らしができるようになってもらいたいとのエール)。
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寺内さん、岩澤さんをつかって境界カメラの悪口を言わせようとする。
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寺内さん、「福田死ね」くらい言ってもいってもいいだろう、とのこと。
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寺内さん、木村さんのふたりで、「境界カメラ」死ね。潰れろ。ビッグサマーの夏目でーす、を繰り返す(木村さんは夏目さんと同様、素面であったと思われる。画面外に逃げた夏目さんが止めようとするが、ふたりの勢いは止まらない)。
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寺内さん、『境界カメラ』は、心霊スポットいって、犬がわんわん吠えるだけのチャンネルだ、とのこと。
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木村さんが寺内さんを煽りまくる。
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監死カメラの話。復活の話があったがぽしゃった?
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寺内さん、ナリモトDの話をする。
最近、留守電に入っていた(ナリモトDの話が出てきたのは、一向に進展しないことに対する悔しさの表れであると感じた)。
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木村さんが境界カメラについて怒っているのは、ちゃんとやっていれば会員数は増えていた、との思いから(特に27時間に参加しなかったことに対する憤りが強く見受けられた)。
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モノガタリチャンネルの一員としてテラコーチャンネルを開設する話?(実際の寺内は、自分のチャンネルを持つよりも、今あるチャンネルに縦断して出たい気持ちの方が強い模様)。
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寺内さん、木村さんの家に同居する話。家賃8万支払うから、同居させてくれと提案(酒の上での、特に酩酊状態での話なので本気ではない、と思われる)。
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寺内さん、チャンネルは楽しいからやる。お金は二の次だといったようなことを言う。
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寺内さん、福田さんに近づく。
寺内さんは福田さんに、海老反りだ、といって逆エビ固めをする。
それを抵抗することなく受け入れ、悲鳴をあげる福田さん。
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その反動で近くにあった棚に身体があたり、棚に置いてあったパソコンが落ちそうになる。
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周りの人たちが慌てる中、楽しそうな寺内さん。
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午前4時頃、配信終了。※全体的に、ビッグサマーが大好きな話と境界カメラの話が繰り返されていた。
繰り返すが、これは手元に残っているメモに若干追記したものなので、これがすべて正しいとは言わないし、言えるわけがない。
当時、この配信が終わったのは金曜日の午前4時。
平日である。
一応、社会人であるオレはもちろん次の日も朝から仕事だったが、ハラハラすることこの上ない寺内の言動が、どうしても気になってしまい、寝ることが出来なかった。
眠気より寺内に対しての気持ちが強かった。
単純に思ったわけだ。
テラコーさん、大丈夫なの?
今後どうなるの?
どうするの?
放送終了後、オレはすぐに寺内にTwitterのダイレクトメールを送った。
生放送拝見しました!
突然のDM失礼します。
名前を呼んでもらいありがとうございます。
自分も昭和50年生まれなので勝手に親近感を持っています。
寺内さんには物語を構成する希有な才能と業界を見渡す大きな視線があります。
自分たちファンはまだまだ寺内作品を楽しんでいきたいと思っています。
夜中に失礼しました。
これといった内容もない、普通のメールだ。
ただこの一通のメールが2週間におよぶ、寺内とオレとの長い長い往復書簡のきっかけになったのだ。
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