【夏目大一朗12】『映画版心霊調査ビッグサマー2』脚本編

西川千尋とナミコ



夏目大一朗監督『映画版心霊調査ビッグサマー2』の脚本の第1稿が完成したのは、2018年の年末だった。

前の記事でも書いたが、今回の作品にはニコニコ動画のビッグサマーチャンネルのリスナーから募集したプロットから夏目が面白いと思った要素をピックアップし、それらを取り入れている。

【夏目大一朗11】『映画版心霊調査ビッグサマー2』プロット編

この記事を書いているオレが送ったプロットからも幾つかの要素が採用されている。
他のリスナーにしても、ああ、これは自分のだな、ここを使ったんだな、と思っている人もいることだろう。
個人的な感想だが、正直いって楽しい気分になった。
それもこれも夏目が以前の配信で突然口にした映画版2のプロットを募集する、との申し出にリスナーとして答えたからこその楽しみなんだと思う。
要は、これも夏目が企画した祭り──プロット祭りなのだ。

夏目が企画するイベントで参加できるものについては参加すれば、リスナーとしてより楽しみが増える。
走り出してから考える夏目のことだ。
時には企画倒れになることもあるけれど、それは夏目が走りすぎて置き去りにしてしまった企画なんだろうな、と思えばいい。
もしかしたら、どこかのタイミングで夏目が置いていったものを取りに戻ることもあるかもしれないのだから。

話を元に戻す。
第1稿の脚本完成とともに夏目大一朗は、映画監督兼ビッグサマー公式プロデューサーの寺内康太郎にその脚本の手直しを依頼した。

2019年1月2日。
年明け早々、ニコニコ動画のビックサマーチャンネル「心霊(仮)新年BS夏目・公式P・公式相談役からのご挨拶配信」と題した配信で、夏目と寺内、同じく映画監督の岩澤宏樹が集まった。

取り留めもなく続く話の流れのなかで、夏目は寺内に「脚本の内容を最初から最後まで伝えたい」と切り出した。

手直しの赤入れをするため、夏目台本の概要をスマートフォンにメモ書きしていた寺内は「いっていいんですか」と一瞬戸惑った。
夏目はなんの迷いもなく、最初から公開するつもりだ、と断言した。
寺内は映画版2の話の流れを結末まで話をする。
それは『心霊調査ビッグサマー』の主人公である夏目自身の出演を控え、共演の女優西川千尋と寺内康太郎をダブル主演とする挑戦的な構成だった。

寺内からアドバイスを受けた夏目はすぐさま手直しに入った。
脚本の第2稿を完成させると、再度寺内にそれを送る。

映画版1では、いわば常識人の代表として画面に映っていた寺内であったが、映画版2では夏目が最初と最後しか登場しない分、これまで夏目が担っていたトリッキーな役回りを寺内が演じることになった。
寺内がいうには、自身の役は「頭がおかしいけれども、数秒後にまともになる」ようなキャラだという。
これまで寺内は、夏目や西川と同様にリアルネームで出ている。
寺内は寺内康太郎役を演じるわけだ。
もちろん、寺内には映画監督としてのイメージもあるし、夏目と違って役者よりの監督ではない。
さすがにこれはちょっとと難色を示すかと思いきや、赤入れをした寺内によって異常者として描かれた部分をバッサリ切ったり、常識ある人間に見えるような修正は加えなかったという。
それは夏目作品に可能な限り協力したいという寺内の気持ちの表れなのだろう。

2019年1月9日の配信において、夏目は西川に映画版2のストーリー展開について説明するべく、より詳しい話をした。

この配信で、夏目は重要なキーパーソンとなる能力者を演じる女優の名前を明かしたのだが、それは心霊ホラー好きにはたまらない人選であった。
実現すれば『心霊調査ビッグサマー』という世界を媒介として、他のホラー世界との地平がさらに繋がっていくといえよう。

2019年1月11日の配信で、夏目は脚本が完全に仕上がったとリスナーに宣言した。
ここのところ、自分の周辺において余り良くないことが続き落ち込んでいた夏目だったが、それでも映画版2の完成に向けて邁進していた。

そもそも夏目が物語の概要をすべてリスナーに伝えた理由だが、夏目がいうには映画でたとえば『心霊調査ビッグサマー』はサスペンス映画『ユージュアル・サスペクツ』とは違い、謎の黒幕”カイザー・ソゼ”は誰か、といったようなミステリー要素はないから、とのことだ。

ストーリーの概要を伝えても面白さが薄れることはない。
むしろ、話をきいて頭に描いた想像と実際に完成した映画を観比べてもらいたい。
自分はリスナーたちが想像したものよりももっと面白い映像を作ってやる、という強い自信が夏目にはあるのかもしれない。

かくして映画は準備期間を経て撮影を迎えることとなる。

ドクロ伯爵

ニコニコ動画『ビッグサマー』チャンネル



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